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研究プロジェクトの概要

「視覚・画像・音声・言語情報処理の高度化と知的計測制御技術への応用」

人間が外界からの入力を処理し、再び外界へ出力するまでの情報処理過程は、様々な情報の融合的な処理過程とみなすことができる。視覚や聴覚などの異なる感覚器官から取り込まれる情報の融合処理、外界からの情報と人間が自分の中に保持している情報との融合処理、物理的なパターン信号情報と抽象的な記号情報の融合処理、状況を考慮しながら思考し行動する状況依存的な融合処理など、人間の優れた知的能力の基盤は情報の融合処理能力にあるといっても過言ではない。視覚・画像・音声・言語情報処理の高度化は、このような人間における融合的な情報処理能力の解明とその成果を参照しながら進められるべきものであろう。

本プロジェクトは、人間の視覚および聴覚情報処理と直接的に関連する、視覚・画像・音声・言語情報処理における情報処理技術の高度化と、その成果技術の知的計測制御技術への応用に関する研究開発を行うものである。研究開発は、視覚・画像情報処理研究グループ、音声・言語情報処理研究グループ、ロボット・制御情報処理研究グループによる個別的な研究開発を中心として、領域横断的な融合的情報処理技術の研究開発も念頭において、各研究グループ間の連携も模索しながら進められる。主な研究テーマは次のようなものである。

・ヒトの視覚情報処理・言語情報処理における脳内部位の推定と脳の知的システムの解析
・光学情報処理と画像情報処理の融合化とその知的光計測技術への応用
・機能性光波による光・画像情報処理の高度化と知的光計測技術への応用
・声道モデルの高度化による音声生成機構の物理音響的特徴解析
・知識と文脈情報の融合処理へ向けての言語情報処理の高度化と知的言語処理システムへの応用
・学習機能を有する音声対話システム構築へ向けての基礎研究
・画像情報処理の人間・移動ロボット連携作業への応用
・設計初期(試作)段階におけるマルティメディア機器入出力仕様の代数的記述方式と実装技術の確立

本研究プロジェクトの成果として期待される知的計測制御技術を組み込んだ、人間の能力を拡張するシステム、人間の能力を代行するシステム、人間と知的なインタラクションを行うシステムは、画像と言語情報を融合的に含むマルチメディア情報の知的情報処理システムとしてだけでなく、人間社会全般にとっても非常に有用なシステムであり、解決が困難とされている実世界(Real World)での様々な問題に対処しうる「柔らかな情報処理技術」の実現のためのシステムとして寄与するところ少なくないと思われる。特に、自律移動ロボットの研究開発は、福祉分野における有用な貢献が期待される.

 

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