3.Quick Basicの基本操作

(1)起動

1)Windows98の起動時初期画面を表示する。
2)Microsoft Quick Basicと表示されているアイコンをダブルクリック。
3)Welcome to MS-DOS Qbasicの画面が表示されたら,ESCキーを押す。

  ・下図のような新規のQuick Basicのエディタ画面(編集画面)が表示される。
   
  

 
                  画面中央のダイアログはESCキーを押すと消える。

カーソル:文字の入力位置(?:挿入モード,□:上書きモード)
メニューバー:Quick Basicの種々の機能を選択するメニュー
タイトルバー:表示されているプログラム名の表示。名前なしの場合,”Untitled”と表示される。
ビューウィンドウ:プログラムを入力するためのウィンドウ
参照バー:よく使うショートカットキーの表示
列カウンター:カーソル位置(行,列)の表示

キーインジケータ:キー状態の表示
           C:Caps Lockキーが押されている状態
Immediateウィンドウ:Basicの命令を直接実行するためのウィンドウ

(2)終了

 メニューバーの「File」を選択し,プルダウンメニューから「Exit」を選択するとWindowsの画面に戻る。
Quick Basicは終了し,Windows98初期画面に戻る。
パソコン本体のpowerスイッチOFF。
ディスプレイの電源OFF。

                          メニューバー「File」のプルダウンメニュー
    

New
Open
Save
Save As
Print
Exit
                        夫々上から順に  →現在の表示内容の消去
                                    →ファイルの読み込み

                                    →表示ファイルをフロッピーディスクへ保存
                                    →表示ファイルを名前を変えて保存
                                    →表示ファイルの印刷
                                    →終了を実行し,Ms−Dosの画面に戻る

(3)キーボード

Quick Basicのスクリーンエディタを操作する際に割当られているキーの機能について,代表的なものを以下に示す。

キー               名称            機能
Alt               オルトキ−     メニューバーヘのカーソル移動
Insert            インサートキ−    挿入,上書きモードの切り換え
Delete            デリートキー     カーソル上の文字消去
Back Space        バックスペースキー  カーソル左側の文字消去
Tab              タブキ−       次のハイパーリンク項目にカーソルを移動
Home            ホームキー      行の先頭にカーソル移動
End             エンドキー      行の終わりにカーソル移動
Page Up          ページアップキー   前画面の表示
Page Dn          ページダウンキー   次画面の表示
Esc             エスケープキー    命令の取り消し
Ctrl             コントロールキー   他のキーと組み合わせて使用
                Ctrl+Home        プログラムの先頭にカーソル移動
                Ctrl+End         プログラムの末尾にカーソル移動

(4)簡単なプログラムの入力と実行

プログラムの入力
Quick Basicのエディタ画面を表示し,次のプログラムを入力する。
・1行分キーボードから入カする度にEnterキーを押す。
・入力は小文字で行う。(大文字,小文字の切り換えはShift+ Caps Lockであり,Caps Lockが点灯している状態で
 大文字,点灯していない状態で小文字)

=2.5
=3.1
=a+b
=a‐b
=a*b
=a/b
PRINT a,b
PRINT c,d,e,f
END

 PRINT,ENDはQuick Basicの命令のひとつで,予約語であるのでEnterキーを押すと自動的に大文字に変換される。

 プログラムの実行
Shift+F5キーを押してプログラムを実行する。+は,Shiftキ一を押しながらF5キーを押すことを意味する。
画面がエディタ画面から実行画面に切り換わり,以下のように結果が出力される。

2.5        3.1
5.6        -5.999999        7.75        .8064516        17.12435

問題 以下の指示に従い,プログラムを修正した場合の出力結果を考察しなさい。

・プログラムの先頭に次のステートメントを挿入する。

 ’Sample Program EX1.BAS

 先頭に空白行をあけるには,空白を入れたい直後の行の1列目にカーソルをあわせ,Enterキーを押す。ステートメント
入力後,最後にEnterキーを押すことは不要。押すと新たな空白行が追加される。
PRINT文を変更する。
        PRINT a,b −−−−−> PRINT a;b
                −−−−−>PRINT ”a,b”,a;b
                −−−−−>PRINT ”a,b”;a;b
 
ステートメントの一部を修正するには,変更したい文字,記号にカーソルを位置付け,
Insertキーを用いて挿入モ−ド,
上書きモ−ドに切り換え入力する。

PRINT文の直前にステートメントCLSを挿入する。実行画面はどのようになるか。

・実行結果の先頭に次のステートメントを打ち出すPRINT文を追加せよ。
クラス名,学生番号,名前(ローマ字)

※ 以上の例題で挿入モード,上書きモードの使い方,ステートメントの挿入,削除について理解すること。

(5)プログラムの保存

 作成したプログラムをAドライブのユザー専用フロッピーディスクに保存する。
   
 以下については,マウス操作も可能

・Altキーを押し,Fileを強調表示した後,Enterキーを押してプルダウンメニューを開き,Save...を選択する。

・Save...のメニュー画面が表示されたら,以下の操作を順に行う。
   Tabキーを押して,Dirs / Drives欄のボックスにカーソルを移動させ,↓キーでAドライブを選択。
   Tabキーを押し,A:に続けてファイル名を入力
   設定を確認後,OKをクリックし,Aドライブのフロッピーディスクに保存。

   ・保存はテキストファイル形式でされる。この形式で保存すると,他の言語,システムヘの移植が可能となる,
    Quick Basic以外のスクリーンエディタが使用可能となる等の利点がある。
   ・他のボックスヘのカーソル移動は,Tabキーを使用する。
   ・ボックス内の選択,反転は,↓キーを使用する。
   ・必ずAドライブのフロッピーディスクに書き込む。
   ・同じプログラムについて名前を変えて保存することが出来る。FileのプルダウンメニューからSave As...を選択。
    これは,既存のプログラムを修正し,新たなプログラムを作る場合に便利。

問題 先のプログラムをEX1.BASの名前で保存しなさい。

(6)プログラムの読み込み

    フロッピーディスクに保存したプログラムを呼び出す。

    以下については,マウス操作も可能
    ・
Quick Basicを起動後,Fileを開き,Open...を選択。
    Tabキーを押し,Dirs / Drivesのボックスにカーソルを移動させ↓キでAドライブを選択。
     OKをクリックする。
    Tabキーを押し,Fileのボックスにカーソルを移動させ,↓キーで読み込みファイル名を強調表示させると,
     File Nameのボックス内は読み込むべきファイル名が表示された状態となる。
    ・上記の設定を終えたら,OKをクリックする。

(7)画面の八一ドコピー

    日本語版Quick Basicでは以下の方法で可能であったが,英語版ではハードコピーをとる(ディスプレイに
    表示されている画面と同じものをプリンターに出力すること)ためのインクルードファイルが提供されていな
    いため,カット&ペーストでWindows上の他の図形描画ソフトに引き渡さねばならない。

                        ハードコピーのとり方の例
      1) プログラムを実行し,ディスプレイに図形を表示させ,SLEEPコマンドで表示のままの状態にする。
      2) キーボードのPrint Screenキーを押す。
      3) Windows画面にて,「スタート」→「プログラム」→「アクセサリ」→「ペイント」を選択し,ペイントブラシの
        アプリケーションを起動させる。(この際,QuickBasicは終了させない)
        ペイントブラシの「編集」→「貼り付け」を選択し,以下画面の指示に従う。

     注1) ひとつのプログラムでハードコピーをとりたい画面が複数ある場合,手間がかかるが
        上記の操作をその画面の回数繰り返す。
     注2) ペイントブラシでハードコピーをとるときには,QuickBasicでの表示画面の背景色を
        High light white(色番号15)にしないと出力画面の背景色が黒くなる。それでも一部
        黒くなる所がある場合には,ペイントブラシの右上2番目のツールで白に塗りかえる。ただし,
        図形とテキストを重ねて表示している場合には文字を囲む小さな四角の範囲内は黒くなることは
        避けられない。

   その他
   ・表示画面がテキスト(文字)のみで構成されている場合はハードコピー可能
    ハードコピーをとりたいところで,Print Screenキーを押す。
   ・日本語版ではユーザーのプログラムにインクルードファイルを読み込むためのステートメント,HCOPY
    ステートメント等の追加が必要となる。

(8) Immediateモードの利用法

 Immediateモードはビューウインドウで作成されるプログラムとは別に,電卓代わりに簡単な計算を実行
したい場合に用いると便利。
先ず,Immediateモードにカーソルを移動する。このためにはマウスをImmediateモードに移しクリック,
または参照バー<F6=Window>に従い,F6キーを押す。通常の入力モードであるビューウインドウに
戻るときもF6キーを押す。

  電卓代わりの使用例
    Immediateモード内で
         PRINT 100+35 または  ?100+35
    と入力し,Enterキーを押すと,実行画面に,答135が表示される。

問題 Immediateモードにて,次の計算を実行せよ。
        SIN(0)       →角度の単位(ラジアン)
        SIN(1.5708)  π/2
        COS(1.5708) 
        TAN(0.7854)
        SQR(2)      2の平方根
        LOG(10)     loge10(常用対数の関数は用意されていない)
        ABS(−10)   絶対値
      10 MOD 3     整数の除算10/3の余り
         5\2       整数の除算5/2(小数点以下は切り捨て)
         EXP(2)     e^2

(9)注意事項

   ・ドライブの割り当ては,C:内蔵ハードディスク,A:3.5inchフロッピードライブ
   ・
プログラムが暴走したら,Ctrl+Pauseを押す。
   ・英語版Quick Basicでは,日本語は使用不可。ファイル名も同様。
    (日本語版で作成した日本語を使用したプログラムリストを表示すると,日本語は文字化けする)
   ・テキスト形式のプログラムは英語版,日本語版のどちらでも読み込み可能。


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